まず気になったことがあれば、複数の国語辞典を調べて違いや共通点を見つけたり、書籍を探したりして下調べをしてみましょう。現代語に強い国語辞典もあります。流行語の書籍もありますので、図書館などを利用して調査してみましょう。
このほか、最初の段階ではインターネットの記事を参考に、どのようなことが世間で言われているのかを調査してみましょう。中には一般的な説とは異なる内容もありますが、ひととおり情報収集することが重要です。
下調べしたことを元に、明らかにしたいことを具体的な疑問文にしてみましょう。「具体的に」ということがポイントです。研究の結論は、この疑問文に対する答えになるようにします。
研究を始めるには、どんな方法で何を明らかにするか、が決まればスムーズです。
もちろん、研究を始めてからテーマがどんどん広がっていくこともありますが、その場合はあとで変更することも可能です。
「テーマを決めよう」で、「どんな方法で何を明らかにするか」が重要だと書きましたが、「どんな方法」の例を以下に示します。
まず、本コンテストの「学びの部屋」で紹介しているコーパスを利用したり、青空文庫などの電子データを利用したりすることで、多くのデータを集めることができます。その場合、いつ頃のどんな文章なのかも一緒にわかりますので、時代やジャンルに注目してみましょう。
なお、最近のデータや方言を検索することは難しいため、そのような場合は別の方法をとると良いと思います。
このようにコーパスで検索できるものもありますが、本になっている様々な文章を自分でみて、そこからデータを集めるという方法も重要です。
テーマとして知りたい内容についてインタビューや聞き取り調査をしてみると、回答だけでなく、さらに突っ込んだ話まで聞けるので、役立つ情報が得られます。
AとBの違いは何か、といったことなどは、直接それを尋ねてみたり、その違いがわかるような例文や絵などを準備したりして聞いてみるとよいでしょう。
なお、インタビューや聞き取りを誰に行うのかも重要です。世代の違いなのか、性別なのか、地域なのか、誰に聞くかが変わってくると思います。十分考えてみましょう。
コーパスなどでは見つからなかった現代的な語句は、まずここから始めてみても良いと思います。
大量にデータを集められるのがアンケートの特徴です。しかし、いい加減なアンケートだと、回答の精度も高くありません。インタビューなどを行った上で、それが本当に正しいのかどうかをチェックするという意味で実施してみましょう。何をどのように聞くか、周囲の友人たちで試したり、議論したりしながら実施することをお勧めします。
これらを参考に、具体的なテーマと調査方法を実施してみましょう。調査方法は1つではなく複数組み合わせることもオススメです。