第2回中高生日本語研究コンテスト(全体講評)
2023年12月20日
中高生日本語研究コンテスト実行委員会
2022年度から始まった「中高生日本語研究コンテント」の第2回は、2023年9月1日から9月30日を応募期間として実施し、11月30日に表彰作を発表しました。部門の設定や審査の観点は第1回と同じでした。
研究の着想や方法を中心に研究計画までを、5分程度のプレゼンテーション動画にまとめる「アイデア部門」には、125件の応募があり、その内訳は、中学生が108件、高校生が17件でした。また、単独での発表114件、2名以上での発表11件でした。
研究を実施し分析結果を示し結論までを、10分程度の動画で発表する「リサーチ部門」には、103件の応募があり、その内訳は、中学生が24件、高校生が78件、中高生混成が1件でした。また、単独での発表51件、2名以上での発表52件でした。
第1回は、アイデア部門44件、リサーチ部門23件でしたが、第2回は、その3~4倍もの応募件数となり、たいへん盛況でした。応募してくださった生徒の皆さん、指導をしてくださった先生方や保護者の方々、広報や運営などに協力してくださった関係者各位に、厚くお礼申し上げます。
投稿作品は、日本語研究者30名余りの審査員により、次の観点で審査しました。アイデア部門は、問い(課題)の設定、調査や研究の方法、発表の仕方の3つ、リサーチ部門は、これらに、考察の展開、結論の導き方を加えた5つの観点です。
審査の結果、アイデア部門では、最優秀賞1件、優秀賞4件、奨励賞1件、リサーチ部門では、最優秀賞1件、優秀賞4件、奨励賞2件、特別賞3件の、計16件を表彰することとしました。
これら表彰作のうち、受賞者の皆さんから許諾をいただいたものを、公開します。各研究への審査員による講評も記しました。着想にはっとさせられる研究、方法に工夫を凝らす研究、謎の解明に向けて粘り強く分析を重ねる研究など、多様な作品が表彰されました。ぜひご覧ください。
なお、表彰には至らなかった作品にも、日本語の不思議への好奇心や謎を解明する研究への意欲が強く伝わってくるものや、中高生でないと思いつかないような新鮮なアイデアや独創性の高いアプローチに感心させられるものが多くありました。応募してくださったすべての作品に対して、特に評価できるところや、今後発展させてほしいところなどについて、審査員からのコメントをお送りしました。
第1回に比べて、応募数が増加しただけでなく、研究の水準も確実に向上しています。コンテストへの参加を通して、多くの中高生の皆さんが、日本語研究の豊かな世界を、どんどん切りひらいていってくださることを、期待しています。第3回は、2024年度に実施する予定です。
表彰作の動画視聴はこちらから